「ロープロファイルなのにメカニカルらしい心地よさ」
Lofree Flow(ロフリー フロー)は、洗練されたデザインとメカニカルキーボード特有の心地よい打鍵感を両立したモデルです。
薄型のキーボードは「打鍵感が軽すぎて物足りない」と感じることが多かったのですが、Flowはガスケットマウント構造のおかげで、薄いのにしっかりとした打ち心地があります。アルミ筐体の質感も高く、デスクに置いているだけで気分が上がる一台です。
この記事では、実際に使ってみた打鍵感やデザイン、接続まわりの使い勝手に加えて、後継モデルのFlow2や廉価版のFlow Liteとの違いもまとめました。どのモデルを選ぶか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
目次
Lofree Flowの特徴(メリット・デメリット)
まずはLofree Flowの良かった点と、気になった点をまとめます。
メリット
- ガスケットマウントにより、柔らかく振動を抑えた打鍵感
- アルミ製の高級感ある筐体と、細部までこだわったミニマルなデザイン
- 厚さ24.5mmと薄く、アームレストなしでも手首が疲れにくい
- ホットスワップ対応で将来的にスイッチ交換も可能
- Bluetoothで3台まで接続でき、切り替えもスムーズ
- 薄型ながら底打ちの衝撃が少なく、長時間の使用にも向く
デメリット
- 2.4GHz無線に非対応で、接続はBluetoothと有線のみ
- キーマッピングの変更に対応していない(VIA非対応)
- 打鍵音はそれなりに出るため、静かにしたい環境には不向き
- RGBライトは控えめで、派手なイルミネーションを期待する方向けではない
- バッテリーは最大約40時間と、最近のモデルと比べると短め
- 現在は公式ストアで在庫切れが続いており、入手しづらい
最後の点は購入を考えている方にとって重要なので、記事の後半であらためて触れます。それではレビューに移ります。
Lofree Flowの基本スペック
| レイアウト | 75%(84キー)/96%モデルもあり |
| サイズ | 316 × 126 × 24.5 mm |
| 重量 | 約594 g |
| スイッチ | ホワイト=Ghost(リニア・50±15gF)/ブラック=Phantom(タクタイル・45±15gF) |
| キーストローク | 2.8±0.25 mm |
| マウント方式 | ガスケットマウント(IXPE・Poronフォーム入り) |
| 接続方式 | Bluetooth 5.3(3台まで)/USB-C有線 |
| 筐体/キーキャップ | アルミニウム筐体、染色PBTキーキャップ |
| ライト | ホワイトバックライト+RGBサイドライト |
| バッテリー | 2,000 mAh・最大約40時間(バックライトオフ時) |
| 公式価格 | 29,700円 |
私が使っているのはホワイト(Ghostスイッチ/リニア)です。カラーによってスイッチの種類が違うので、購入時は注意が必要。ホワイトはリニア(すっと沈む)、ブラックはタクタイル(途中で引っかかりがある)という組み合わせになっています。
アルミ筐体のミニマルなデザイン

シンプルながら高級感が漂うアルミ筐体に、ロープロファイルのキーが目を引きます。ホワイトモデルは真っ白ではなく、少しグレーがかった落ち着いた白。キートップの印字はオレンジ系のアクセントカラーで、無機質になりすぎないバランスが気に入っています。
キーキャップは染色PBT製。ABSと比べて表面がテカりにくく、指先の触り心地もさらっとしています。
本体が薄いので、メカニカルキーボードでよく使うアームレストがなくても大丈夫なのが個人的には大きなポイント。厚さは24.5mmで、自分は現状アームレストなしで使用しています。デスクがすっきりするうえ、掃除もしやすくなりました。
キーキャップはWindowsとMac用の両方が印字されています。MacのCommand/Option、WindowsのWin/Altが併記されているので、どちらの環境でも迷いません。

サイドには照明がついています。派手に主張するタイプではなく、デスクの縁をふわっと照らしてくれる程度の光量です。

バックライトもあります。
なかなかおしゃれ。暗い部屋で作業するときに手元が見える程度の明るさで、ゲーミングキーボードのような派手さはありません。ここは好みが分かれるところですが、仕事用として使うならむしろちょうどいい塩梅だと思います。

充電と有線接続用のコネクタと電源スイッチは右上にあります。ケーブルが右奥から出る配置なので、デスク上で取り回しやすいです。
ロープロファイルとは思えない打鍵感と打鍵音
Lofree Flow最大の魅力は、やはり打鍵感です。
ガスケットマウント構造により、キーを押した際の硬さや衝撃がやわらぎ、しっとりとした打鍵感が印象的。そこにカスタムスイッチの滑らかさが加わり、心地よいタイピング体験をもたらします。
ガスケットマウントというのは、キーボードの基板をケースに直接ネジ止めするのではなく、クッション材を挟んで浮かせるように固定する構造のこと。Flowはさらに内部にIXPEとPoronのフォームが入っていて、打鍵時の反響音も抑えられています。薄型キーボードにありがちな「底に当たってカツンと響く」感じがほとんどありません。
打鍵音は「コトコト」というより「カチカチ」に近い、軽快でクリアな音。同じデスクで使っているKeychron K2 HE(磁気スイッチ)と比べると、K2 HEが重厚でスコスコとした低い音なのに対して、Flowは一段高く軽やかな音という違いがあります。どちらが良い悪いではなく、完全に好みの世界です。
ただし、音量という意味ではどちらも静かではありません。薄型なので静かだろうと思われがちですが、Flowもしっかり音は出ます。オフィスの静かな席や、家族が寝ている横で作業するような場面には向かないので、そこは割り切って選ぶ必要があります。
ホワイトモデルのGhostスイッチは押下圧50gF前後のリニア。軽すぎず重すぎずで、長文を打っていても指が疲れにくいバランスでした。
接続性・バッテリー・携帯性
接続方式はBluetooth 5.3と有線USB-Cの2種類です。Bluetoothは3台まで登録でき、Fnキー+数字キーの組み合わせで切り替えられます。PC・iPad・スマホを行き来する使い方でも、切り替えはスムーズでした。
一方で、2.4GHzのUSBレシーバー接続には対応していません。日常の文字入力で遅延を感じる場面はほぼありませんが、ゲーム用途で低遅延を求める方や、Bluetoothが不安定になりがちな環境で使う方は注意が必要です。この点は後継のFlow2で改善されています。
バッテリーは2,000mAhで、バックライトオフなら最大約40時間。明るさや光の雰囲気は控えめながら、作業には十分な光量があります。ただしバックライトを点けたまま使うと持ちはかなり短くなるので、普段はオフにしておくのがおすすめです。
サイズは316 × 126 × 24.5mmとコンパクトで、鞄への収納も容易。ただし重量は約594gあるため、毎日持ち歩くというよりは「たまに持ち出す」くらいの想定がちょうどいいと思います。
なお、Flowはキーマッピングの変更(VIAなどのカスタマイズ)に対応していません。CapsLockをControlに変えるといったカスタマイズをしたい方は、後述のFlow LiteやFlow2、あるいはQMK/VIA対応のKeychron製品を選ぶことになります。
Flow・Flow2・Flow Liteの違いを比較
LofreeのFlowシリーズには、初代Flowのほかに廉価版のFlow Lite、後継モデルのFlow2があります。スペックを並べてみます。
| 項目 | Flow(初代) | Flow2 | Flow Lite |
|---|---|---|---|
| 筐体 | アルミ | アルミ(CNC加工) | ABS樹脂 |
| 重量 | 約594 g | 約745 g | 約550 g |
| 厚さ | 24.5 mm | 21.5 mm | 23.5 mm |
| スイッチ | Ghost/Phantom | Surfer/Void/Pulseの3種 | Specter(リニア) |
| 接続 | Bluetooth/有線 | 2.4GHz/Bluetooth/有線 | 2.4GHz/Bluetooth/有線 |
| バッテリー | 2,000mAh/約40時間 | 3,000mAh/約120時間 | 2,000mAh/約80時間 |
| キーマッピング | 非対応 | VIA対応 | 専用アプリ対応 |
| その他 | − | タッチバー、0°/7°キックスタンド | JIS配列あり |
| 公式価格 | 29,700円 | 29,700円 | 17,600円 |
こうして並べると、機能面ではFlow2が完全に上位互換です。2.4GHz接続、VIA対応、バッテリー3倍、サイドのタッチバーで音量調整まででき、価格は初代と同じ29,700円。これから買うなら基本的にはFlow2を選ぶことになると思います。
それでも私が初代Flowを使い続けているのは、デザインと打鍵感が好みだからです。
少し厚みのあるぽってりとしたシルエットと、シンプルで主張しすぎない佇まいは初代だけのもの。打鍵感も、初代は跳ね返りがしっかりしていて「押した感」があります。Flow2は薄くスマートになったぶん、打鍵感の傾向も変わっているようです。
Flow LiteはABS筐体で価格が17,600円と大きく下がりますが、2.4GHz接続やキーマッピングには対応していて、コストパフォーマンスは一番高いモデル。日本語配列(JIS)が用意されているのもLiteだけなので、JIS配列にこだわる方はLite一択になります。
ひとつ注意点として、初代Flowは公式ストアで在庫切れが続いており、現在は新品での入手が難しくなっています。Amazonや楽天市場で在庫が残っていることもありますが、確実に新品を買いたい場合はFlow2かFlow Liteを検討するのが現実的です。
Keychron K2 HEとの比較

同じ75%配列のおしゃれ系キーボードとして、Keychron K2 HE スペシャルエディションも使っています。どちらを選ぶか迷う方も多いと思うので、違いをまとめました。
| 項目 | Lofree Flow | Keychron K2 HE SE |
|---|---|---|
| スイッチ | ロープロファイル メカニカル | 磁気スイッチ |
| 高さ | 24.5 mm | 30.2〜40.7 mm |
| 重量 | 約594 g | 約965 g |
| 接続 | Bluetooth/有線 | 2.4GHz/Bluetooth/有線 |
| 打鍵感 | 軽快でカチカチ | 重厚でスコスコ |
| アームレスト | なくてもOK | ほぼ必須 |
| カスタマイズ | 非対応 | QMK/VIA対応 |
ざっくり言うと、デスクをすっきりさせたい・薄型が好きならFlow、しっかりした打鍵感とカスタマイズ性を求めるならK2 HEという選び方になります。打鍵感の好みが一番の分かれ目になるので、可能なら店頭などで打ち比べてみるのが確実です。
まとめ
Lofree Flowは、ロープロファイル設計とメカニカルらしい打鍵感を両立した、デスクワーク向けのキーボードでした。
- アルミ筐体の高級感ある見た目と、ガスケットマウントの心地よい打鍵感
- 厚さ24.5mmでアームレストが不要。デスクをすっきり使える
- 2.4GHz非対応・キーマッピング非対応など機能面は控えめだが、シンプルに質を求める人には十分
これから新しく買うのであれば、機能が大幅に強化されたFlow2、あるいはコスパ重視のFlow Liteが有力な選択肢です。それでも、初代Flowのデザインと打鍵感には代えがたい魅力があり、中古やセール在庫を見かけたら検討する価値は十分にあると思います。
おしゃれで打鍵感にこだわったキーボードを探している方の参考になれば嬉しいです。




